ダイエットをしよう!と思い立った方々の多くは、「はて、楽に進められる方法はないものか・・・」と考えるものです。
- 我慢しないで痩せる方法ないかなぁ
- 気づいたら痩せるなんて方法はないかなぁ
こう思うのも、多くの方々が「ダイエットはつらい!」と思い込んでいるからだと思います。食べちゃいけないもの多いんだろうな、甘いものなんて絶対だめだろうし、そもそも何を食べたらいいか分からないよ!という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回は、そんな方々の為に「ダイエットを楽に進めるための考え方」をお伝えしていきます!
※まったく我慢しないダイエットは無いと個人的には思っています。「ダイエットをするぞ!」と考えると、食べ物のことが頭から離れなくなりますからね(笑)
そもそも、ダイエットとは
英語だと、dietは「食習慣、食生活」のことを指しているようです。ですが、日本ではそのような使い方はあまりされていませんよね。おそらく、「ダイエット=体重を落とす」というニュアンスが強いと思います。
ここでは、ダイエットを「体重を落とす」ではなく
と考えましょう。「体重をおとす」と考えると、体の中の水分だとか、筋肉量だとか、骨だとかいろんなことが絡んできてややこしくなりますし、多くの方々が悩んでいるのは、身体のあちこちについた脂肪に対してだと思いますし。
ただ、「じゃあ体重測っても意味ないんかい」ということではありません。
体重は自分の体の状態を把握するための一番簡単な方法ですし、体脂肪が減っていれば体重も減ると考えても問題ないです。大事なのは、「体重が減ったから体脂肪が減った」とはすぐに考えないことです。
毎日体重を測っていると、昨日より300g増えた!とか500g減った!とかそんなことはよくあります。人間の体の中には水とか骨とかいろんな物が詰まっていますし、それらは絶えず分解されたり、新しく作られたりしています。なので、短期間で体重が増えたり減ったりすることは自然なことです。お小水するだけでも体重は変わりますしね。
なので、一日二日の体重変動に惑わされず、長い目で見て焦らず進めていくことが大切です。そう考えると、体重を記録しておくことは結構大切なことなんですね。
今はスマホと連動している体重計とかのあるので、そういったものを活用していきましょう!
ダイエットの大原則「摂取カロリー<消費カロリー」を理解しよう
まず、ダイエットをするうえで絶対に外せないのがカロリー収支です。カロリー収支って何?ってことですけど、
のことです。摂取カロリーは食べ物や飲み物から摂取するカロリーで、消費カロリーは運動などで身体が消費するカロリーのことですね。
そして、ここからが大切。ダイエットの成功を左右する大原則は、、、
です。ここさえ守ることができていれば、極論何を食べても大丈夫です。ケーキだって、お菓子だって、揚げ物だって食べて良いんです。
逆に、ここが守れていないと絶対にダイエットは成功しません。
つまり、どんなに頑張って運動をしても、摂取カロリー<消費カロリーが守れていなければ痩せることは無いということです。個人的には、結構ここでつまずく方が多いのではないかなぁと感じています。
これって凄くもったいないことだと思います。
多くの方々は「ダイエットをしよう!」と思った時にはランニングをしたり、筋トレをしたりして、よい行動をとっているのに、この大原則守れていないが故に体脂肪が落ちずにダイエットに失敗してしまっているんです。めちゃくちゃもったいないですよね。
「摂取カロリー<消費カロリー」さえ守っていれば何を食べてもいいの?
先ほど、「ここさえ守ることができていれば、極論何を食べても大丈夫です。ケーキだって、お菓子だって、揚げ物だって食べて良いんです。」とお伝えしました。「摂取カロリー<消費カロリー」さえ守れていればOKなのですが、実は「摂取カロリー<消費カロリー」を管理すること、いわゆるカロリー計算って結構難しいんですよね。
カロリー計算をするには、
今の自分が一日にどれくらいのカロリーを消費しているのかも知らないといけないうえに、どの食材がどのくらいカロリーがあるのかを正確に把握し、管理しなければいけません。
これは上級者向けの方法です。もちろん、最初からカロリー計算をすることは悪いことではないと思っています。慣れれば好きな物を食べることもできますし、「〇〇までにこれくらい痩せたい」というのもコントロールできるようになります。非常に勉強にはなるのですが、、、とてつもなくめんどくさい!
いくら正しいダイエットをしようとしても、続けられないと意味ないですからね。手間がない方がいいに決まっています。
では、どうすればいいのか。
エネルギー密度を意識して食べるものを選ぼう!
カロリー計算が上級者向けの方法なら、どうやってダイエットを進めていけばいいのでしょうか。そんな時には、このたった一つのルールが役に立ちます。これは僕も実践しています。
エネルギー密度を意識した食生活を送る
エネルギー密度とは、食品の重量または体積あたりのカロリーの事。
「エネルギー密度を意識した食生活を送る」を言い換えると、100gあたりのカロリーが低いものを選んでたべようね!ってことです。
例えば、一番簡単なのは下のような考え方。
- 唐揚げをよく食べているなら焼き鳥にしてみる(揚げるより焼く方がカロリーは低くなります)
- ポテトチップスではなくて、煎餅をたべる
- 洋菓子ではなくて和菓子を食べる(和菓子は脂質が少ない傾向にあるので、洋菓子に比べるとダイエットに向いていると言えます)
似たようなもので、よりカロリーの低いものを選ぶといった感じでしょうか。もちろん、食べすぎはNG。
日常的に揚げ物やスナック菓子をよく食べていて、体脂肪の多い方は、これだけでも体脂肪の減少は期待できます。ただ、そこまで体脂肪が多くない方(ぽっちゃり体型の方とか)は、これだけだと不十分な可能性があります。
もっと効果の見込める方法がいい!という方々は、エネルギー密度は意識しつつ、もう少し具体的なルールを追加して実践してみましょう。
エネルギー密度を利用した、より具体的なルール
僕も日常的に実践しているルールです。ぜひ参考にしてみてください。
- 緑黄色野菜をたくさん食べる
- 濃い味付けにはしない
- 加工食品はなるべく摂らない
- たんぱく質の摂れる食材を一食当たり必ず100gは食べる(脂の多い牛肉などは避ける)
- 主食(パン、麺、ごはん等)でおなか一杯にしない
1つずつご説明していきますね。
緑黄色野菜をたくさん食べる
単純に、ビタミンやミネラルをより多く摂取するためです。緑黄色野菜は、非常にカロリーが低いのにも関わらず、たくさんの栄養素が含まれています。また、食物繊維も豊富なのでたくさん食べることが望ましいです。満腹感を得やすくなりますよ。
緑黄色野菜には、多少のカロリーは含まれていますが、基本的に0カロリーだと考えて食べています(笑)
本当に、そのくらいの気持で全然OKです!ただ、1点だけ注意したいのはドレッシングです。脂質が多く含まれているものが多いので、ノンオイルに変えるなどして対応しましょう。
濃い味付けにはしない
これは、食べすぎを防ぐためです。皆さんも経験があるかと思いますが、味付けが濃いほど食欲がわいてきますよね。
結果的に食べすぎにつながってしまい、カロリー収支のバランスが悪くなってしまう可能性が高いです。
「フードトラップ」という本の中に、感覚特異性満腹感という言葉が出てきます。これは、単調な味付けの方が早く満腹感を感じるというものです。つまり、シンプルな味付けの方が満腹感を得やすいということです。
ただ、毎回塩コショウだけで食べましょう!だと確実に飽きるので、僕はいろんなスパイスを使って、その日ごとに味付けを変えて食べています。結構おいしいのでお勧めですよ。
加工食品はなるべく摂らない
余分なカロリーをなるべく摂らないようにするためです。
加工食品には、クッキーやチョコレート、お菓子などのスナック類、ソーセージやハムなどの加工肉が含まれます。これらの食品には脂が多く使われていたり、砂糖が多く使われたりしていてカロリーが高いわりに、ビタミンやミネラルといった栄養素がほとんど含まれていません。
このような、ビタミンやミネラルなどの栄養素をほとんど含まないカロリーの事を空カロリーと言います。
空カロリーを摂らないようにすることは、ダイエットを有利に進めていくためには大切なことです。
たんぱく質の摂れる食材を、一食当たり必ず100gは食べる(脂の多い牛肉などは避ける)
たんぱく質は筋肉をつけるだけでなく、筋肉を維持するためにも重要なものです。また、筋肉や肌、爪や内臓など、私たちの身体のほとんどはタンパク質から作られます。
なので、たんぱく質は日常的に意識して摂ることが大切です。
ただ、豚肉や牛肉は部位によっては脂肪分が多く含まれているものもありますので、基本的には魚介類や鶏肉からの摂取をおススメします。
主食(パン、麺、ごはん等)でお腹いっぱいにしない
主食(パン、麺、ごはん等)は食べやすいので、食べすぎにつながります。食べすぎればカロリー収支のバランスが崩れやすくなる可能性があるので注意が必要です。
ただ、主食に含まれる糖質は身体を動かすエネルギー源になる大切な物なので、毎食しっかり食べるようにしましょう。
お米であれば、一般的な量(160g)を目安にしてみてください。
おかわりはしないように注意してくださいね(笑)
まとめ、参考文献
いろいろと書いてきましたが、ダイエットはそこまで難しいものではありません。必要なポイントさえ押さえてしまえば、だれにでも効果は表れます。
そして、最も大切なポイントは
摂取カロリー<消費カロリー
です。そして、そのポイントを押さえるために今回紹介したルールは使えると思うので、ぜひ実践してみてください!
プラスして、日常の生活動作(歩いたり、階段を上ったり)を増やすことも非常に効果的ですね。
エネルギー密度を意識して食事をとりながら、無理なくダイエットを進めていきましょう!
●NSCA パーソナルトレーナーのための基礎知識
Jared W. Coburn
Moh H. Malek 編
日本語版総監修
森谷敏夫 PhD,NSCA ジャパン理事長。京都大学大学院教授
監修
岡田純一 NSCAジャパン理非,早福田大学教授
●フードトラップ
食品に仕掛けられた至福の罠
マイケル・モス 著
本間徳子 訳